まだ日本での知名度は高くありませんが、テニスの世界にUTRというレーティングシステムがあります。簡単に言ってしまうと、プレーヤーの「格付け」です。ただしUTRが一般的なランキングと違うのは、レートつまり順位でなく1から16.5までのレベルで分けること、そしてジュニアもシニアも男子も女子もプロもアマチュアも全て統一された一つのレーティングシステムに入れてしまうものです。例えば日本のジュニアがフェデラー、ナダル、錦織といったトップアスリートと同じこのレーティングシステムに入るわけです。
レーティングを決める要素は、登録された大会などでの試合の勝敗ではなく、その試合内でのゲームのスコア、相手のレベルなどです。日本を含むアジアではまだこのシステムを利用した大会は数少ないのですが、アメリカを中心に既に多くの大会がこのシステムを取り入れており、NCAAカレッジテニスへの入口でこのUTRのレートがコーチやリクルーターからのよくある質問の一つになりつつあります。
実際プランBにコンタクトをしてきた幾つかのNCAAカレッジはリクルーティングしたい日本の高校生の目安の一つとしてITFジュニアランキングとともにこのUTRのレートを挙げています。またIMGアカデミーでもこのUTRのトーナメントを幾度か開催しており、こういったことに伴ってNCAAカレッジへの奨学金での進学を目指すジュニアはUTRを意識をしだしています。ちなみに昨年のプランBサマーキャンプ参加者もこのトーナメントの一つに参加し(チームプランBから優勝者も出ました!)その全員が自動的にこのシステムに登録されています。
プランBはUTRの日本におけるローカルコーディネーターとして契約を結んでおり、日本のトーナメントでの利用機会やマーケティングについてサポートをしています。日本のジュニア領域において特に今後伸びてくる可能性はありますのでプレーヤーと保護者の方は要チェックです。
「UTRは全てのプレーヤーにとっての基準となる。そしてネットワークが大きくなるほど有益なものになっていく。」
ジム・クーリエ(グランドスラム優勝4回、元世界1位)
「UTRには年齢も性別も国境もありません。テニスの試合を民主化してくれています。」
マルチナ・ナブラチロワ(グランドスラム優勝49回、元世界1位)
「私が最初に聞くのはUTRのレート。UTRはカレッジのリクルーティングにおける新しい世界標準だ。」
ピーター・スミス(NCAAチーム優勝5回、南カリフォルニア大学・男子ヘッドコーチ)
「家の中ではいつもUTRの話。16歳の息子はUTRをモチベーションにして強くなっています。」
トレーシー・オースティン(グランドスラム優勝2回、元世界1位)